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Ramona fait son cinéma

映画
05 /26 2023
スペインの監督アンドレア・バグネーによる初の長編。

ramona.jpg 「RAMONA FAIT SON CINEMA」
Sortie le : 17 mai 2023
De : Andrea Bagney
Avec : Lourdes Hernández, Bruno Lastra, Francesco Carril ...
あらすじ 恋人のニコと共にロンドンからスペインに戻ってきた女優を目指すラモナ。翌日にオーディションを控えて街に出た彼女はバルで話しかけてきた男と意気投合する。付き合う気満々の男に、自分には一緒に暮らす彼がいるのでそんなつもりはないときっぱり断り帰宅したラモナだが、オーディションに行ってみるとその男がいた…。

ロンドンから帰ってきて映画を作った監督の自伝的エピソード?な感じもある内容で、映画祭などでも評価されているし、予告を観ると初期のアルモドバルっぽいなどと書かれていたので観に行ってみましたが…、ちょっと空振りだった(笑)
実際の場面を白黒、映画の内容の方をカラーにして、ビビッドな色使いを際立たせているセンスは確かにアルモドバルを思わせるセンスなんですが、如何せん映画の部分がちょびっとしかないのでほとんどは白黒。展開も簡単に予想がついて、脚本が練れてるとも言い難い。ラモナ役のルルデス・エルナンデスはロシアン・レッド名義で活躍するスペインの歌手で、スペインでは有名な人のようですが、フランスでは聞いたことないなあ。劇中カラオケで歌うシーンも出てきますが、演技も歌も中途半端でぱっとしないという役にピッタリな感じ(-_-;)
映画たくさん観てると、当たり外れはあるよね、ってことで。

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Suzume/すずめの戸締まり

映画
05 /25 2023
フランスでもファンの多い新海誠監督、私はあんまりアニメは観ないけどこれは良さそうだなと行ってみました。

suzume.jpg 「SUZUME」
Sortie le : 12 avril 2023
De : Makoto Shinkai
あらすじ 九州の小さな町で暮らす17歳のすずめは、扉を探しているという青年、草太に出会う。彼の後を追って山の中に入ったすずめは、廃墟の中に佇む扉を見つける。扉の向こうに広がっていたのは、不思議な世界だった…。

日本では去年の11月公開で、まだ上映中だったんですね。日本映画としては異例の早さの公開で、フランスでのアニメ人気を改めて実感。そもそも、最初はあんまり興味がなかったこの映画、何週経っても回数減ってないのでそんなに人気があるのはどんな内容かなと気になりだした。震災が盛り込まれているのは知ってたけど、ここまでダイレクトにテーマになっているとは思いませんでした。日本では10代の観客が中心と監督が言ってるのを見たけど、私が観た回では大人ばかり。日本を旅するロードムービーにもなってるし、フランス人にどこまで伝わっているのか分からないけど、戸締まりをする草太の唱文なんか、日本文化の根底というか、日本人の思考とかものの感じ方の基本に繋がっていて面白い。そして、小さいすずめがお母さんを泣きながら探しているシーンは万国共通に涙腺を刺激して、終わった時にはあちこちで鼻をかむ音が(笑)
個人的には、ドライブの時にかかる懐メロがかなりツボでした。ドンピシャの世代なので思わず歌いたくなって困った(笑)

「すずめの戸締まり」公式サイト 

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Les trois mousquetaires : D'Artagnan

映画
05 /24 2023
フランスよりもアメリカで多く映画化されているデュマの「三銃士」、2部作の前半。

3mousquetqires.jpg 「LES TROIS MOUSQUETAIRES: D'ARTAGNAN」
Sortie le : 05 avril 2023
De : Martin Bourboulon
Avec : François Civil, Vincent Cassel, Romain Duris, Pio Marmai, Eva Green...
時はルイ13世の御代。ガスコーニュの田舎から出てきたダルタニヤンは、襲われている女性を助けようとして銃で撃たれ、死人のふりをして難を逃れる。パリに着いた彼は銃士の見習いになり、アトス、アラミス、ポルトスの三銃士と友情を分かち合うようになるが、戦争が近づき、不穏な空気が流れていた…。

多分今年のフランス映画1番のブロックバスター。公開直後は1日8回ぐらいありました。2カ月経った今でもまだ健在。ダルタニヤンに旬のフランソワ・シヴィル、初々しい感じがなかなかピッタリ。前にロマン・デュリスと似てると書いたことがあるけど、色男アラミス役の彼と並んで見ると、やっぱり雰囲気似てる。デュマの原作をちゃんと読んだことないので分からないのですが、三銃士ってみんな若いんだと思ってたけど、ヴァンサン・カッセルひとりジジイ(笑)。ピオ・マルマイもロマン・デュリスも結構いい年ですけどね。しかし、ピオ・マルマイって若い頃はそれなりに男前だったのに、いつの間にか笑わせ役ポルトス…。意外過ぎて最初誰だか分からんかった。
今回の映画化は原作にかなり忠実なようなのですが、前半はこれで半分終わり?というぐらい話が進まない。後半はミラディが中心になるらしく、撮影は同時に行われて終わっていて今年の終わりには公開されるとか。ミラディのエヴァ・グリーン、コンスタンスのリナ・クードリも良いんだけど、個人的に一番わお、と思ったのはルイ13世役のルイ・ガレル。芸の細かい役者だと思っていたけど、今回もマニアックな役作りでピッタリっす。
早く後半が観たい。

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Burning days

映画
05 /17 2023
カンヌ映画祭開催中ということで、テレビでも過去の受賞作が放映されたりしています。去年「ある視点」部門に出品されたトルコ映画が現在フランスでは公開中。

burningdays.jpg 「BURNING DAYS」
Sortie le : 26 avril 2023
De : Emin Alper
Avec : Selahattin Paşalı, Ekin Koç, Erol Babaoğlu ...
あらすじ 若い検察官のエムレは田舎町へ赴任してくる。水道はしょっちゅう断水し、地面の陥没があちこちで起こっている。そこで市長をはじめ、地元の有力者たちが特権を利用しているのを看過できず、潔癖に法の裁きを適用しようとするが、彼らがそれを受け入れるはずもなく…。

トルコの奥地ってこんなんなんだー、とある意味強烈な内容。まああんまり驚きませんけど。イスタンブールやアンカラは都会だけど、それ以外の地方との格差がすごい。で、昔ながらのマフィアさながらの、土地のボスがすべてを牛耳っていて、甘い汁を吸っている奴らはとことんみんな腐っている。そのうえ、そういう市長がまた次の選挙でも支持を集めているという絵に描いたような劣悪民主主義。
そこにひとり正義をかざして頑張るエムレ君。クィア・パルムの審査対象にもなっていたけど、露骨にホモなわけではありません。敢えて言えば湖で水浴びするエムレの裸を眺めるカメラの視点なんかがそれっぽい。いかにもホモ好きしそうな小ぎれいな顔としなやかな体つきの俳優さんですけどね(笑)
しかし、この映画、トルコで公開されたのかなあ…。イランほどじゃないにしても、トルコもこういうの受け入れられなさそう。

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La vie pour de vrai

映画
05 /09 2023
ダニー・ブーン新作映画。

lavie.jpg 「LA VIE POUR DE VRAI」
Sortie le : 19 avril 2023
De : Dany Boon
Avec : Dany Boon, Charlotte Gainsbourg, Kad Merad ...
あらすじ メキシコのクラブ・メッドで生まれ育ったトリダン。幼少の頃出会った初恋の相手ヴィオレットを探すため、50歳にして生まれて初めてバカンス村を出てパリへ向かう…。

ぶっ飛んだあり得ない設定と、ナイーヴで世間知らずなダニー・ブーンがパリで出会う現実世界。闇タクシーに騙されたり、腹違いの兄に出会って喜んだのもつかの間、彼にも実は欺かれていたり、コメディだけど何気に皮肉も効いていて思ってたより中身のある(笑)なかなかいい映画でした。
ブロックバスターのダニー・ブーンだけど、今回は割とひっそり終わっていきそうな感じ。彼自身が良い人過ぎておいしい役なのがちょっとアレかな。監督が自分に良い役振るのは、ナルシスティックでヤな感じがすると思うのは私だけじゃないんでしょうね。
シャルロット・ゲンズブールがはすっぱでイケイケなのは意外でしたが、なかなかハマってます。でも何をやってもシャルロットに見えるんだけどね、彼女の場合。喋り方とか歩き方に妙に特徴があり過ぎるせいか。

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