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ボルドーオペラ 2019/20プログラム

イベント
05 /25 2019
ボルドー国立オペラ来年度のプログラム発表会がオーディトリアムであったので行ってきました。
パリでも一度この手の発表会に行きましたが、その年のアボネ(年会員)対象、しかも事前予約が必要と厳しかったのに、ボルドーの場合は誰でも入れてしかも予約いらず。まあ、パリとボルドーでは規模が違うけれど、劇場のキャパも違うからね…。多分今年度のアボネには招待状が行っているんだと思うのですが、割と早めに着いたのにもう既に殆どの席が埋まっていました。早く行って良かった。
プログラムは当日の朝サイトにアップされているし、前日にはオペラ批評サイトにも概要が載っていたのですが、紙のパンフレットの方が見やすいし、説明してもらうと見たいものがはっきりする。

発表会はまず劇場総裁の挨拶から始まりましたが、件の批評サイトに「パリより充実のプログラムかも?」と書かれていたことを挙げて会場を盛り上げます。次いで、引退したジュペに代わって新市長となったニコラ・フロリアンが挨拶。ボルドーオペラは、市が予算の50%を賄っているのでまあ当然ですね。そして、いよいよ総監督のマーク・ミンコウスキーがマイクを握ってオペラの演目の説明。

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携帯のカメラなので、ヘボい写真しか撮れませんでした…。

来年度は8本のオペラがあって、トップを切るのは「ホフマン物語」。パリで観たのはキャストが3つのお話で入れ替わる豪華なものでしたが、今回のはオランピア・アントニア・ジュリエッタ・ステッラ全部を一人のソプラノがやる演出(大変!)。で、この説明の後、この役をやるジェシカ・プラットさん登場。
楽しいオランピアのアリアをカクカクした人形の動きも入れて歌ってくれました。
こんなタダの集まりに、本番のオペラで主役をやる歌手が出てきて歌ってくれるなんて、ずいぶんサービスいいなあ、などと思いながら説明は進んでいき、〆に一番力が入っている目玉のモーツァルト/ダ・ポンテ三部作へ。「フィガロの結婚」、「ドン・ジョヴァンニ」、「コジ・ファン・トゥッテ」を3日連続でやる、「リング」のような企画。キャストも3つともほぼ同じメンバーなので、大変そうだな(笑)
で、「フィガロ」で伯爵をやるのは、フロリアン・サンペだよ、いいでしょ?とのミンコさんの言葉と共に、おらが村のスター、サンペ君登場!えー、パリにいるんじゃなかったのおおー―――!と驚き(サンペ君、オペラ座で「魔笛」出演中)。いやー、来て良かった!
しかしカメラを持って行かなかったのが悔やまれる…
残念ながら、彼は三部作1つしか出ないのですが、この説明会でミンコさんが絶対3つ全部観てね!と言っていたのですっかりその気になりました(笑)
この後、バレエ、オーケストラ、コーラスの監督が、それぞれの持ち分を説明して、弦楽四重奏の演奏もあって、2時間近い大変充実の発表会でした。

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出口ではなんと、ボルドーオペラ特製エコバッグのプレゼントまで。

パリに比べたら格段にチケットも安いのに、こんなことでいいんだろうか。
ついつい、あれこれ行ってしまいそう。あ、やっぱり策略にハマっている(笑)

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日本ワイン試飲会

イベント
05 /10 2019
日本のワインの試飲会に呼んでいただいたので、興味半分行ってきました。
私が今まで飲んだことがある日本のワインと言えば、神戸ワイン(笑)。土産物屋なんかに売っていたけれど、当時の日本のワイン造りの知識や技術から言っても、とてもヨーロッパのワインと比較できるようなものではありませんでした。そもそも、神戸には素晴らしいサケがいくらでもあるので、なにもワインなんか作らんでも、って感じですね。

で、日本のワイン造りの本場と言えばもちろん山梨。今は長野や北海道でも作られているそうですね。

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最初の白は、勝沼のグレイスワインのグレイス甲州。日本独自のセパージュ、甲州を使った山梨の代表的なワイン。さっぱりとした甘みがあって口当たりがよく、アペリティフにピッタリな飲みやすさ。癖がなくて万人受けしそうな感じです。
2つ目は大手マンズワインのSolaris信州シャルドネ樽仕込み2017。マンズのマンってキッコーマンのマンだったのね。知らなかった(笑)。でもよく考えたら、日本で醸造学というと味噌とか醤油なんですよね。満更関係がないわけでもない。フランスでよく使われているシャルドネですが、飲み慣れた味ではなく、全然違う。フルーティさとか、ミネラルとか酸といった、白ワインに特徴的な味よりも、日本酒のようなまったり感があって、和食に合う感じがします。フランス人にはあんまりおいしいと思われなかったよう(笑)
続いての赤は、ロリアンワインのCellar Master マスカット・ベーリーA 2017と、マスカット・ベーリーA樽熟成 2017の2種類。やはり日本固有種のマスカット・ベーリーA、キャラメルのような甘い香りと後口に残る脂っぽい感じが意外。生食用とワイン用のブドウがはっきり分かれているボルドーとは違うな~。もっとも、フランスの生食用も、日本のとは全然違うんですが(笑)。これはチーズに合いそうな感じかな?
最後はブラインドで飲んでみてください、と言われてまず試飲。これは飲み慣れた味がする。ボルドーっぽいわね、という意見が多かったけど、ボルドーにしては軽くて単調なので、モノセパージュだろうな、と思っていました。正体はSolaris信州千曲川産メルロー2015!いや、日本のメルローでもここまでやれるんだ、と正直驚きました。
日本のワイナリーも日進月歩の努力を重ねて、頑張っていますね。気候的な条件が適さず、食事との兼ね合いも難しく、新大陸産の安いワインに値段で対抗できなくても、諦めず作り続ける情熱は脱帽もの。値段を聞いてフランス人はみんなビビっていましたが、ワインがデイリーユースでない日本の食事情と、総じて食料品の高い経済状況から言えば、それほど高いわけではないですよ

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ワイン市 2019

イベント
03 /10 2019
毎年恒例のワイン市Salon des Vignerons Indépendants、今年も下調べなしの行き当たりばったり。何度かテーマを決めてやってみましたが、結局赤に関してはボルドー以外のものを気に入ることはほとんどないという結論に達したので、他の地方のものは白だけ色々試して、ボルドーで〆るというパターンに落ち着きました。

で、今回気に入ったのがロワールの白。

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Domaine des Petites Grouas Anjou Sec Les Bénédictines 2016(10,50€)

愉快なおじさんが楽しく試飲させてくれました。
他にも結構たくさん試飲したのですが、どれも購入までには至らず。もちろん、中にはいいなと思ってもお値段が…、というものもありましたけど(-_-;)

最後に、1本しか買わなくても、ちゃんと律儀に招待券を送ってくれていたオー・メドックのChâteau Fontestauへ。
ここのオーナーさん、相変わらずとても感じが良くて、にこにことたくさん試飲させてくれました。

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今回は3本購入。

古いミレジムもたくさんあって迷いましたが、2012(15,50€)と2015(16€)、そしてVariation 2008(18,80€)にしました。
こんなにちょっとしか買わなかったのは久しぶりかも。試飲は結構たくさんしましたが、白が多かったせいもあって口の中が痛くなることはなかったです(笑)

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グラン・テアトルでリサイタル

イベント
03 /07 2019
2年前にパリで「魔笛」を観てからファンになり、応援しているボルドー出身の若きバリトン、フロリアン・サンペ君のリサイタルがあったので行ってきました!いや、別に私が応援なんかしなくたって、既に世界の舞台からお呼びのかかる、フランス人若手の中で一番の売れっ子なんですけど(笑)
まだ学生のサンペ君がパパゲーノ役に抜擢されてグラン・テアトルの初舞台を踏んでから早10年。以来彼が心の我が家と呼ぶ劇場でのリサイタルとあって、チケットもほぼ売り切れ状態。元々このリサイタル、月末の土曜にプログラムされていたのですが、件のジレ・ジョーヌ騒ぎで毎週土曜は必ずと言っていいほどグラン・テアトル閉鎖されており、急遽日程が繰り上がりました。で、相当な戻りチケットが出るだろうと踏んでいたのに、全然出ない。表情が見えないほど遠い席では彼の魅力半減なので、1週間前まで粘ってやっと4列目の席を手に入れました。

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グラン・テアトルのホールまで入ったのは20年ぶり。

バスティーユに慣れていると、わー、ちっちゃー、と思ってしまう。オペラ・ガルニエが半分ぐらいになった感じ。ここならどの席でも遠いってことはないな(笑)

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しかもリサイタルではオケボックスがないので、舞台がすぐそこ。

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プログラム。

前半がメロディ(フランス語のリート)、休憩をはさんで後半はモーツァルト、ハイドン、ロッシーニのアリアという構成。この写真テアトル入ってすぐの大階段の辺りで撮られたものだと思うのですが、ガルニエがオペラ座を設計する際に参考にしたというところ。ボルドーの方がずっとシンプルですっきりしていますけどね。

さて、時間になってサンペ君登場。役の衣装じゃなくぴったりしたタキシード姿で見ると、迫力の胸板の厚さ(しかも間近だし)。どこかで水泳選手の胸郭とか書かれているのを見ましたが、ほんとそんな感じ。
ピアニストと呼吸を合わせて、ハイっと今まさに始まろうという時に、客席に響くケータイの音…、それもすぐに消さない。でもサンペ君、笑顔で待ってました。幸い曲が始まってなくて良かったけど、顰蹙だよな~、近所の席のじいさんでした。若者よりマナー悪いぞ!
曲はエルネスト・ショソンの「愛と海の詩」。静かな美しい曲で、失われた愛を歌う悲しい詩。いつもの明るく力強い歌声と違って、低音で切々と歌っていたので、隣で寝ている人が…(-_-;)。彼がフランス語で歌うのを初めて聞きましたが、歌詞がちゃんと聞き取れるクリアーな発音で感動しました。今のところロッシーニのスペシャリストのようになってますが、フランスもののオペラに出るのを観たいなー。
後半は、モーツァルトの「偽りの女庭師」からナルドのアリア「イタリア語で言うならば」で楽しくスタート。いきなりパワー全開で、客席も一気に盛り上がります。前半と打って変わって明るく楽しい選曲(全部イタリア語!)で最後は彼の当たり役、フィガロのアリア「俺は町の何でも屋」で本編終了。


これは1月にヴェルサイユ宮殿で、マクロン大統領が世界の企業家を招いて「Choose France」というレセプションを行った際の映像。フランスを代表する歌手としてこんな場で歌う立派なサンペ君。ピアニストもこの時と同じ方でした。

アンコールはすっかりリラックスムードで、いきなり喋りから入る(笑)
ロッシーニのすごく素敵な曲やります、特に歌詞が、と言って始まったのが「La chanson du bébé赤ちゃんの歌」。文字通り赤ちゃんが歌っているので、パパ、ママン、ピピ、カカ!という歌詞。客席爆笑の渦。でっかい赤ちゃんみたいなサンペ君が歌うとあまりにもピッタリ過ぎて(笑)
続く2曲目も「僕はアニメが大好き」と言って始まったピアノはスウィング!アラジンの「Friend like me」でした。ブロードウェイばりに歌って踊る!まさかクラシック以外のものを歌うとは思ってなかったからびっくり!かっこいい!英語もイケてる!ピアニストさんも素晴らしかった。あんな変幻自在に弾けるなんてかっこよすぎる。
最後の曲は僕一人でやりたくないので…、とコメントがあって客席もおおっ?と期待の声が上がる。4月からやるマノンに出演するのでボルドー入りしているテノール、バンジャマン・バーンハイム君が登場。2人でドニゼッティの「愛の妙薬」だったかな?のデュオをやってくれました。彼もこれから注目の若手なんですよね。張りのあるええ声してます。得しちゃったー。

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ほんとはこれで終わりだったんですけど、鳴りやまない拍手にピアニストさんと急遽相談して、じゃあもう1曲、となったんですが、譜めくりのお嬢さんがさっさと帰っちゃったみたいで、ジャンパー姿のおじさんがほな私が~、と小走りにやってきた。ええ、あなたが~?とめっちゃウケてるサンペ君。この曲が終わっても、いつまでも拍手続いていたので、彼がさよなら~、と呟いてやっと終わりました。

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予定より20分も超過して充実のリサイタルでした。前半は寝ていたprinceも、後半は、すっごい良かった!来て良かった!と言っていたので、サンペ君の魅力にハマったようです。ふふふ。最初に観た時から思ったのだけど、彼は豊かな艶のある声とか、確かなテクニックとか、完璧なディクションとか、演技のうまさとかも持ってはいるんだけど、なにより舞台人として一番重要な存在感、カリスマ性がある。バリトンが主役じゃないオペラでも、よっぽど力のあるテノールじゃないとサンペ君の方が目立ってしまう。今のところ、同年代の若手主体のキャスティングに入っていることが多いので、大物テノールとの共演はないのですが、華のあるテノールと一緒にやるところを観てみたいな~、と思っています。
来年度もフィガロで世界を旅するサンペ君ですが、日本デビューします!東京でやる「セビリアの理髪師」、お近くの方は是非生で彼のフィガロを堪能してください

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羊の行進

イベント
10 /07 2018
この週末にボルドー及び周辺の市でTranshumanceが行われました。
トランズュマンスというのは、羊などの家畜を夏の間山へ放牧に連れて行き、冬になる前に麓の村へ帰ってくることで、ピレネーではバスクのピトレスクな村々などを通り抜けお祭りのような雰囲気で、観光客にも人気の行事です。実は、都会に住む人にもこの行事を知ってもらおうと、郊外のヴィルナーヴ・ドルナンでは毎年行われていたらしいのですが、今年は10回目ということで周辺の街にも協力してもらって、メドックの南に位置するブランクフォールからスタートして、ボルドー、ベーグルを通ってヴィルナーヴで終わる3日間の一大イベントになりました。
ボルドーでは土曜日の朝、ラックからガロンヌ河岸を通って右岸のダーウィン地区で1泊し、日曜の朝再びポン・ドゥ・ピエールを渡ってヴィクトワール広場からベーグルへ向かうという、思いっきり街の中心を通り抜けるかなり果敢なルート。
河岸に到着するのが16時―16時半、という予定だったので、少し前からミロワール・ドーの前で待っていたら、先駆けの自転車に乗ったスタッフがもうすぐ羊が来まーす、道を開けてくださーい、と呼びかけながら進んできました。向こうの方に警察のバイクの青いライトも見えているけれど、なかなか進んでこない。16時半も近くなって、ようやくバイクに先導されてやってきました!

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羊だけでなく、ヤギも混じっています。

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きっちりお行儀よく並んで行進

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あれ?ラマが混じってるぞ?

笑える。ひとりだけでっかいのに、仲間のつもりなんだろうか(笑)
羊たちの後ろからはボーダーコリーが追いかけ、その後ろを歩く人がたくさん。

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中には伝統的な羊飼いの扮装をした竹馬乗りも。

このランドの竹馬、どうやって乗ってるのか不思議なのよねえ、日本の竹馬みたいに、手で持ってバランスをとってるわけじゃないし。

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楽団もいました。

この後ろを歩く集団がかなり多くて、集結地のポン・ドゥ・ピエールのたもとはかなり混雑していそうだったので、橋を渡るところまでは見ずに帰りました。うちについてしばらくしたら雨が降り始め、私たちは早めに帰って良かったけれど、これほど何か月も晴天続きで、何もよりによってこんなイベントの時に降らなくてもいいのに…。

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